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BtoBマーケティング研修

【研修特集】BtoBマーケティング研修:産業材・生産財企業のためのBtoBマーケティング研修

BtoBマーケティング研修

BtoBマーケティングに特化した研修プログラム『BtoBマーケティング研修』を開発・提供。社員のマーケティング力を養成したいBtoB企業を対象としたマーケティング研修プログラムです。

BtoBマーケティング研修は、BtoBマーケティングの実践と理論を学びます。

  • BtoBマーケティングマインドの醸成

    なぜマーケティングが必要か、必要性の理解

  • BtoBマーケティング関連スキルの習得

    プロセス及びフレームワークの理解と実践

  • 多彩な学習スタイルと研修ゴールを提供

    講義(座学研修)、他社事例・ケーススタディ、自社マーケティング課題、マーケティング計画立案

BtoBマーケティング研修の対象者は、経営戦略、商品企画開発、研究開発、営業、マーケティングなど複数の部門を想定しています。対象・要望によって研修をカスタマイズいたします。


BtoBマーケティングの必要性 (BtoBマーケティング研修導入の背景)

市場のグローバル化、ITをはじめとした技術の激しい変化の中、私たちは日本経済のかなめとして、製造業(ものづくり産業) のBtoB企業に注目しています。

平成22年度の「日本企業の国際競争ポジションの定量調査」によると、最終完成品よりも、部材・装置で大きな世界シェアをとっています。BtoB企業の圧倒的な強さが日本の製造業の特徴であることがよくわかります。日本のBtoB企業の強さは、高い技術力・高度な製造技術・即応力 などの優位性をもとに、すり合わせの必要な製品やそこに使われる部材で圧倒的な強みを持っています。

しかし、圧倒的な強みを持つBtoB企業ですが、ビジネス環境においてその対応が企業の命運を分けるまでの大きな変化が生じています。その変化として、例えば次の3点が挙げられます。

ビジネス環境の変化要因

また、一方で、電気自動車、新エネルギー、HEMSといった新たな技術・商品が生まれ、大きなビジネスチャンスが生まれていますが、これらに参加できない場合のビジネスリスクもおさえておく必要があります。

現状の大きな変化から、
流動的な状態に大きく変化した顧客関係への対応』『技術革新、新たなビジネスチャンスへの対応
が必要であると言えます。

顧客の要求にこたえて「つくる」ことから、顧客を開拓し、顧客のニーズにこたえた商品をいかにして「売る」かが強く認識されています。「売る」力 すなわち 「マーケティング」力の強化が、BtoB企業の大きな課題であると言えます。

現状の強みの「ものづくり力」に、「マーケティング力」を強化することで、自社の技術が最も生かされる顧客をターゲットとして選択し、付加価値を向上させていくことが可能になるのです。

BtoBマーケティングの考え方

BtoB企業は「Business to Business」の略で、企業や自治体などの組織、団体向けの事業を展開する企業を指します。従って「BtoB向けマーケティング」はBtoB企業が展開すべきマーケティングということになります。BtoB事業の特徴としては大きく以下の4点が挙げられます。

①顧客が特定少数・・・基本的には顧客の顔が見えていることが多い。
②組織購買・・・商品やサービスの購買に際して関与者が多く、組織的に購買活動が行われる。
③合理的な価値判断・・・購買決定要因はコストパフォーマンスの要素が強い。
④長期的な取引関係・・・意思決定プロセスが長期で関与者も多いことからスイッチングコストが高い。

これらの特徴から、広く市場を分析しニーズに着目した施策を効率的に行う「マーケティング」はBtoB企業には馴染まないと考えられていました。特定少数の顧客であればリサーチするまでもなく、顧客に直接聞けばよいとの認識が強く、顧客が合理的な価値判断をするためにイメージ訴求は不要ということです。

ところが2008年のリーマンショック以来の景気低迷期において、顧客企業の系列取引などの取引関係を見直す動きが活発化してきました。またアジアを中心とした新興国製造業の追い上げによって商品の差別化がこれまで以上に求められるようになってきたこと。国内市場の縮小に伴い販路をグローバルに求める機運が高まってきたこと。これらの事象が複雑に絡み合い、これまでの既存顧客だけでは事業を存続することが困難となり、BtoB企業においてもマーケティング活動に対する関心が高まってきたというわけです。

BtoBマーケティングの領域は図に示すように、顧客に対する自社商品・サービスの価値を創出するフェーズと価値を顧客や流通チャネルへ伝達するフェーズに大別できます。

BtoBマーケティングの領域

「価値創出フェーズ」は、自社の強みが最も活かされる市場を選定し付加価値を高める活動です。BtoC向けのマーケティングとほぼ同じプロセスをたどりますが、BtoBマーケティングでは保有する自社技術を分析し応用展開が効く市場を探索することが大きなポイントとなります。従来は少数の特定顧客の要望を(個々に)聞き容れる事によって取引を維持拡大してきましたが、その最大公約数を捉えた価値を標準的に創出することが重要となるのです。

「価値伝達フェーズ」は営業パーソンによって顧客企業への企画提案がなされている営業活動において、その活動をより効率的にすべく、見込み度の高いリード(見込み客)を獲得することがポイントとなります。顧客が問題を認識し、改善施策を探索し、自社商品が持つ機能によって問題を解決するベネフィットを想起していく過程において、優良顧客となり得る(確率が高いと思われる)顧客をふるいにかけていきます。その活動を戦略的、且つ科学的に遂行することが求められるわけです。

体系的にBtoBマーケティングを説明すると上記のようになりますが、一口にBtoBと言っても広い概念ですので、扱っている商品や競合状況、顧客の動向を総合的に捉え、フォーカスすべきマーケティングプロセスを見定めるということになります。まずは中長期視点で自社を巡る外部環境を分析し、事業課題を明確にした上で、取組計画を立案することが求められます。

カリキュラム

BtoBマーケティングの研修カリキュラムは、まずは基本を押さえて、自社の状況に合わせてカリキュラムをカスタマイズしていくというプロセスが適切であると考えます。ロジカルシンキングやリーダーシップ研修などのヒューマンスキルと違って、BtoBマーケティング研修は、実業に即して実施成果が求められる性格が強いことから自社の状況にフィットする内容であることが重要となります。フレームワークやマーケティング概念を理解しながら、自社の状況に置き換えて考え、方向性を見定めていくことが、最も効果の上がるBtoBマーケティング研修の在り方であると考えます。

標準的な研修体系は以下の通りとなります。「BtoBマーケティングは何ぞや?」ということから始まり、受講生に顧客をリサーチさせ、自社の状況にフィットした課題を見出していく。そうすることで効果の高い教育研修を狙っていきます。

BtoBマーケティング研修体系

「BtoBマーケティングの基本コース」では、3日間コースを採用される企業が多く見受けられます。1日目は、身近なBtoC商品の事例から体系的にマーケティングの枠組みを学んでいただきます。講師による理論・フレームワークの解説と、グループディスカッションで他社事例をCase Studyとして考察することによって理解を深めていく形式をとります。2日目は基本を押さえた上で自社商品をリアルケースとして取り上げ、マーケティングのフレームワークに当てはめて理解を促進していきます。自社商品が成功(ヒット)したのは何がポイントであったのか、自社の成功要因を分析することでBtoBマーケティングを実践的なスキルとして身に付けていただきます。3日目は、自社を巡る外部環境を分析し、今何をしなければならないのか?方向性を見定め、自社のあるべきマーケティングの方向性を検討していただきます。3日間の基本コースを受講することで書籍では学べない「活きた実例」をもとにした、実践的な自社のマーケティング展開を考えるスキルを身に付けることが可能となります。

  1日目 2日目 3日目
概要 マーケティングの基本 自社商品のマーケティング分析 自社マーケティング戦略
基本的な考え方とフレームワークを理解する。(マスマーケティング → BtoBマーケティング) 1日目で習得したマーケティング展開を「〇〇〇」に当てはめて分析、考察していくことで理解を深める 事前ワークによって収集した情報を活用して、システム事業部のマーケティング戦略のプロセスを討議・検討する
  • マーケティングの基本(時代背景・セールスとの違い・定義)
  • BtoBマーケティングの特徴(購買プロセス・顧客関係性)
  • 環境分析(外部・内部)と事業機会の創出
  • ソリューションビジネスのマーケティングプロセス
  • マーケティングミックス
  • 『〇〇〇』の顧客は誰か(顧客特性・ニーズ)
  • 顧客に刺さった提供価値(ベネフィット)と競合との製品の優位性
  • 既存顧客からのアップセル・クロスセルを実現する為の施策
  • 『〇〇〇』によって新規顧客を創造する為のプロモーション施策
  • 3日目「自社マーケティング戦略立案」を展開するための情報収集
  • 自社を巡る環境(マクロ・業界)を分析し、事業機会を創出
  • 戦略展開プロセスを策定する(セグメンテーションとターゲティング)
  • 競合と比較した自社優位性を確立(ポジショニング)
  • ターゲットの特性・ニーズを分析し、プロモーションの方向性を検討
形式 講義
CaseStudy(BtoC → BtoB)
講義
CaseStudy(リアルケース)
講義
ワークショップ(リアルケース)
ゴール
  • 「マーケティングは顧客を理解し、その問題を解決することでビジネスを展開すること」を理解する。
  • ポテンシャルの高い市場セグメントの抽出、顧客へのアプローチ方法、顧客ニーズの分析方法を理解する。
  • 『〇〇〇』をマーケティングの観点から分析し、どのような価値を提供すれば市場から長期間評価を獲得できるかを検討し実務展開の足がかりとする。
  • ソリューションビジネスとしてどのように展開するか体感する。
  • 2日間で学んだ、マーケティングのポイントを自社に当てはめて具体的な落としこみを検討
  • 自社の状況に当てはめて考えることで、理解を深め、実務に応用できるスキルを身につける

「BtoBマーケティング・ワークショップ」のカリキュラムは実務上の様々なマーケティング課題に対して、具体的な施策案をアウトプットとして出すことを目的としています。「BtoBマーケティングの基本コース」を受講された方、同等のスキルを保有された方が中心になって受講されることをお奨めします。

「BtoBマーケティング・ワークショップ」は以下の4種類の標準コースを用意しています。

BtoBマーケティングワークショップ

「1.戦略立案WS」は価値創出フェーズを主に取り上げ、中長期の基本戦略を練り上げることを目的としていて、経営企画、マーケティング本部のスタッフを対象としています。

「2.商品・価格政策WS」は新商品の企画開発を取り上げ、具体的な商品コンセプトをアウトプットとしています。対象は商品企画スタッフ、開発担当と営業担当の混成チームが効果が高くお奨めです。

「3.販促政策WS」は営業パーソンに託す見込み客の精度を上げるためのプロモーション計画がアウトプットとなります。対象は販売促進担当、営業企画担当。

「4.営業・チャネル政策WSは戦略的な営業活動の実現がテーマとなります。有限の営業資源を効率的に展開するための施策を検討していきます。対象は営業本部、営業企画担当。

上記の標準コースをたたき台にして自社の実情・事業課題に合わせた「BtoBマーケティング・ワークショップ」を作り上げていきます。

導入事例

これまでに実施したBtoBマーケティング研修の一例を紹介します。

業種 目的 内容
電子素材メーカー 営業担当者のマーケティング意識を醸成し、思考プロセスを顧客起点にすることを目的として全4日間の「BtoBマーケティングの基本コース」を実施。 2日間の基礎編を経て、残り2日間で自社の重要顧客を設定し、その顧客に対する取組計画を具体的に検討。最終は役員プレゼンを行う。
工業用塗料メーカー これまで大手電機メーカーからの受託ビジネス中心であった事業環境を脱し、自社ブランドを確立し自立型ビジネスモデルを模索。まずは企画スタッフのスキルアップを目的として「BtoBマーケティングの基本コース」を実施。 1日目は「マーケティングの基本」でマーケティング思考の基本を習得した。2日目は自社の過去のヒット商品を取り上げて、自社顧客のニーズと自社商品のシーズの関係を具体的に理解した。3日目は自社の強みを明確にした上で今後有望と考えられる市場環境について分析し基本戦略について検討した。
ITサービス 商品企画担当と販促担当との意識の乖離が大きく意識面でのギャップが大きかった。同じカリキュラムで商品企画プロセスを検討することによって競合優位性の高い商品の企画を狙う。「BtoBマーケティング・ワークショップ」を実施 マーケティングの基本概念と商品企画プロセスについて他社事例をもとに学んだ後、自社顧客を分析。ターゲットを選定しニーズ開発、商品コンセプトを作成。全3か月。
機器メーカー これまで広告代理店の主導のもとで販促政策を展開していたが、自社の商品政策に合致した広告販促計画を立案することを目的として「BtoBマーケティング・ワークショップ」を実施。 事業ドメインに沿って、戦略商品から具体的なターゲット企業を選定。ターゲット企業の購買プロセスと業務課題を仮説として設定し、ターゲット企業毎にプロモーションコンセプトを策定。全4か月。
食品メーカー 選択と集中の大号令の元、これまでの営業プロセスを大幅見直し。効率的な営業活動と効果の上がる販促政策を立案することを目的として「BtoBマーケティング・ワークショップ」を実施 エンドユーザーを「顧客価値」と「競合優位性」の2軸でセグメンテーション。自社営業担当が注力すべき顧客セグメントを抽出。各セグメントに対する取組計画を立案、年間アクションプランを策定。全3か月。
研修お問い合わせ本研修は、多くの企業で導入され、高い評価を頂いております。大手企業から中小企業まであらゆる規模、あらゆる産業の企業向けに問題解決の実践的なノウハウの提供を研修を通じて行っています。企業ごとのニーズ・課題に合わせた研修カスタマイズも行ないます。お気軽にお問い合わせください。